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仮想通貨ICO規制の行方について-各国の対応は?

投稿日:2018年7月8日 更新日:

2017年9月、中国政府はICO(Initial Coin Offering)を全面的に禁止しました。

これは世界の仮想通貨市場、また各国のICOに対する規制の動きにも多大なる影響を与えることとなります。さらに中国に続くように、韓国、アメリカなどがICO規制に乗り出しました。しかしその一方で、スイス、カナダなどICO促進に動き出す国も出てきています。

2018年以降、日本を含めた世界がICOに対してどのように動いていくのか。これは世界の金融市場に大きな影響を与える懸念材料といえるでしょう

ICO規制で世界一厳しい手段に出た中国の動向

中国の国営通信社である新華社通信の報道によると、昨年65件を超えるICOで90%のトークンが払い戻しされ、その総額は11億ドル以上とみられるとのこと。

中国人民銀行や中国銀行業監督管理委員会は、ほとんどのICOを金融詐欺やネズミ講と見なし、仮想通貨流通自体にも厳しい取り締まりを行いました。

これらの規制は、あくまで国内の投資家保護という名目です。しかし実際のところは自国通貨が海外に流出するのを防ぐことなどが主な目的とみられています。

中国は一党独裁の社会主義政権ですから、このような強健な措置が簡単に行われても何の不思議もありません。しかしこの中国の動きは、他国のICO規制の動きにも大きな影響を与えることになります。


2018年に入って中国の高官が国内テレビのインタビューで、ライセンス規制などが整備されたのちには、ICO禁止を解除することを示唆したとの情報もあり、今後の中国の動きには注意が必要です。
つまり、国家にとって有益なものとさえなれば、また認めるということなのでしょう。

中国に続いてICO規制に踏み切った韓国

大韓民国金融委員会は2017年9月、ICO詐欺被害の阻止を理由に、ICOを含むあらゆるブロックチェーン関連の資金調達を全面的に禁止しました。

しかし、韓国はもともと仮想通貨取引が盛んな国の一つです。大手企業サムソングループなどもブロックチェーン技術の導入に積極的でした。さらに大手ITのカカオも国内でICOを予定していたものをシンガポールに移して行うなど、ICO禁止による様々な弊害も出ています。

今後の調査、整備により、ICOや仮想通貨取引の安全性が著しく向上した場合は、これらの禁止措置は撤回される可能性があると一部では報道されています。

既存の枠組みでICO規制しようとするアメリカ

1996年、投資ファンドDAOがプログラムにハッキングを受け、参加した投資家の360万ETHが流失した事件をきっかけに、アメリカの証券取引所委員会は、認可を受けないICOによる資金調達は、証券取引法規制の対象になると明言しました。

ただ、それぞれのICOが、証券取引法の範囲内の有価証券にあたるかどうか精査する必要があり、すべてのICOを既存の法律だけで裁くのは実際にはなかなか難しいようです。

詳しいICO規制ガイドラインを発表したシンガポール

シンガポールは自国通貨の電子化を進めていることもあり、ICOには肯定的であろうとの見方がありました。しかし中央銀行であるシンガポール金融管理局は2017年8月、ICOで発行されるトークンを証券先物法の対象として規制するとの考えを打ち出しました。

11月にはガイドラインを発表し、株式として取り扱われている場合や、既存の有価証券と同一視できるとして書類の目論見書などを求めています。このガイドラインには細かな例外既定も設けられており、実際にどのようなケースが規制の対象になるのか丁寧に解説されているようです。

ICOに寛容なスイス

スイスは仮想通貨に対して寛容な国とされていて、人口3万人の小さな町ツークには、イーサリアムなどをはじめ仮想通貨、ブロックチェーン関連企業が世界中から集まっており、クリプトバレーと呼ばれています。

スイス金融規制当局は2017年9月、ガイドラインを発表し、トークンをいくつかに分類して規制の要否を開設しているのが特徴的です。ガイドラインでは、金融規制局CEOのコメントとして、ブロックチェーン技術は金融界において革新的な技術であり、バランスのとれたICO規制を通じて、起業家を成功に導くと明言しています。

仮想通貨、ICO規制に様々な対応の欧州

欧州各国では仮想通貨、ICOに対する見解はまちまちで、未だ統一した対策はなされていません。
英国金融行為規制機構
投資家にリスクの危険性を呼び掛けているものの、規制には比較的緩やかな対応。

フランス金融市場庁
ICOに法的根拠がないとしながらも、仮想通貨を迅速でコスト効率に優れた資金移動方法であると認める。

しかし、欧州圏の政策執行委員会である欧州委員会は、ブロックチェーン技術の有用性は認めているものの、ICOや仮想通貨自体にはあまりいい印象は持っていないようです。欧州では仮想通貨がテロリストの資金調達に悪用されている可能性があるとして、デジタルマネーの規制強化に取り組みはじめています。例えば国家によるICOを検討中のエストニアに対しても、EU圏内で独自の通貨の発行は一切認めないと、圧力をかけています。

ICOに対して中立的な日本、台湾、香港

日本では2017年9月、金融庁が仮想通貨取引所を仮想通貨交換業として登録し、仕組みによっては、資金決済法や金融商品取引法等の規制対象となると発表しました。今のところ明確な禁止の動きは出ていませんが、投資家に対してICOに潜むリスクへの警戒が呼びかけられており、今後何らかの動きがあると見られています。

台湾は金融監督管理員会が、仮想通貨やブロックチェーン技術について肯定的な見解を表明しており、ICOについては日本の対応を称賛しながら、中国や韓国の対応をまねる必要はないとしています。

香港の証券先物取引監察委員会は具体的な規制は出していないものの、ICOトークンが有価証券に分類される可能性があるとして、規制に乗り出す姿勢を見せています。

このように世界を巻き込んで変遷していく仮想通貨、ICO。
私も未上場をいくつか保有していますが、今後については期待と不安が交錯して、何とも面白いですね。

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