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サラリーマンの仮想通貨の確定申告|税金は給与所得に上乗せで計算

投稿日:2019年1月14日 更新日:

私たちサラリーマンが仮想通貨で利益を得たとき、「税金はどうなるのか?」って、気になりますよね。私たちはふだん、税金のことは会社の経理に任せっぱなし。税金のことを意識するときといえば、たいてい毎年5月ごろに会社から納税通知書を渡されたときに「高いなぁ・・・」って思ったり、12月の年末調整のときに「へぇ、けっこう戻って来た。ラッキー!」なんて思ったりするくらいではないでしょうか(笑)

でも、仮想通貨で利益を得たとなったら話は別です。税金のことはわからないからと言って放っておくと、あとで税務署から呼び出され、とんでもないことになることもあるのですから。

実際に確定申告をするときは、税理士さんや公認会計士さんにお願いするとしても・・・給与所得者である私たちサラリーマンが仮想通貨で利益を得たとき、確定申告はどうすれば良いのか?しっかりとした知識を身につけておきましょう。

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給与所得者が仮想通貨で確定申告しなければならないときとは?

どんなときに仮想通貨の利益を給与所得者が確定申告しなければならないのでしょう?

まず、原則を確認です。

所得税法では、毎年1月1日から12月31日までの期間内に、年末調整をされているサラリーマンが、給料以外で20万円以上の所得があった場合は、確定申告をしなければならないことになっています。

つまり、1年のうちで仮想通貨によって20万円以上の所得を得た年は、この規定に該当し、「所得税及び復興特別所得税(ここでは「所得税」とします。)」と「都道府県民税・市町村民税(ここでは「住民税」とします。)」の2種類が課税されることになります。

ところで所得税は、毎月のお給料から源泉徴収税額として引かれています。それが、毎年12月には会社からもうら給料の額と、社会保険料や生命保険料など所得控除するための額が確定することから、あなたが1年に支払うべき所得税の額を再計算して確定されます。(これがいわゆる年末調整です。)

そして、仮想通貨で得た20万円以上の所得を得た場合は、年末調整によって確定し、支払い済みとなった所得税とは別に、仮想通貨で得た利益に相当する税額が上乗せで課税されることになるため、翌年の3月15日までに確定申告をし、その差額を税務署に支払わなければならないのです。

また、住民税の場合は、あなたが3月15日までに行った確定申告した内容に基づいて、お住まいの市区町村が住民税額を計算し、毎年5月頃にお勤め先にあなたの税額を通知します。そして、毎年6月から翌年の5月までの期間、毎月あなたの給料から差し引かれ、会社があなたに代わって税金を支払うことになります。

ちなみに所得税法では、このほかにも給与所得者が確定申告をしなければならない要件をいくつか定めていますが、年末調整をしてくれる会社に勤めていて、給料以外の収入が仮想通貨だけであるサラリーマンの場合なら、前述した条件を知っておけば十分だと思います。

それ以外でサラリーマンが確定申告する必要があるときと言えば、住宅を購入したとき、あるいは大きな病気やケガなどで医療費をたくさん支払ったというときくらいです。むしろ所得税の還付を受けることが可能なときになりますから、確定申告をしなかったからと言っても、あとで税務署から怒られることはありません。

でもその代わり、所得税の還付を受けないとあなたが損をしてしまいますから、所得税の還付を受ける場合のことも、しっかりと身につけておいた方が良いでしょう(笑)

仮想通貨の利益は雑所得として給与所得に上乗せ

仮想通貨で得た利益を確定申告する場合には、給与所得に上乗せすることになります。そして上乗せする場合ですが、確定申告書にある「雑所得」という種類に上乗せることになります。税金の話は小難しいことが多いのですが、仮想通貨で得た利益を得たときには必ず必要になるので、「雑所得」と「なぜ上乗せ?」なのかだけは覚えておかなければなりません。

まず、雑所得について簡単に説明します。そもそも申告しなければならない所得の種類には、給与所得のほかに、事業所得、不動産所得、利子所得、配当所得、譲渡所得、退職所得、一時所得がありますが、このうちのどれにも該当しない所得が雑所得になるということになります。

雑所得を含めた前述の9種類の所得は、すべて合算して税額の計算をすることになるので、「総合課税」という区分になっています。(だから「上乗せ」になるんですね。)そして、その合算した所得額が高くなるにつれて税率も高くなるという累進税率が適用されることになるのです。これは、株やFXで利益を得た場合と大きく異なる点なので、間違えないよう注意してください。

さて、その雑所得には「公的年金」と「その他の雑所得」の2種類があります。しかしながら、サラリーマンが仮想通貨で得た利益を申告する場合は、まだ年金をもらっていないでしょうから、「その他の雑所得」として、申告で雑所得を計算する際には、次のとおり計算するんだと覚えておけば良いでしょう。

総収入金額 - 必要経費 = その他の雑所得

また雑所得には、事業所得や不動産所得などと違って、「損をしたから他の所得から損失分を差し引いて申告したい(これを「損益通算」といいます。)というのができません。つまり、仮想通貨で損をしても、事業所得などと違って税金上の恩恵は何もないということになりますね。

ちなみに、ここで気になるのが「必要経費」ですよね。仮想通貨で得た利益からできるだけ多く必要経費を差し引ければ、それだけ課税の対象になる所得が低くなるわけですから、当然です。でも、サラリーマンの場合は、それほど経費が認められないだろうと私は考えています。

おそらく仮想通貨に関連した、書籍の購入費、有料会員となった会費、セミナー参加費、それとせいぜいパソコン関連費用というところだと考えられます。しかも、パソコンやインターネットの通信費などは、仮想通貨取引専用になってはいないでしょうから、その費用は按分しなければならないので、たいした金額にはならないでしょう。あっ、どんなに必要経費として認められないだろうと思っても、これらの経費の領収書は絶対にとっておいてくださいね。申告してみなければ認められるかどうかわかりませんから(笑)

給与所得に上乗せするとどうなるのか

仮想通貨の利益を申告するとどんな感じになるのか、ちょっとイメージしてみましょう。国税庁が公表している平成29年分民間給与実態統計調査によると、日本人の平均給与が432万円(平均年齢46歳)ということなので、この金額を基本にして、次の条件でイメージしていきたいと思います。

給与所得にかかる所得税を算出するイメージ

■給与収入額:4,320,000円
■給与 所得:2,916,000円
■所得控除の額の合計:960,000円
給与収入からサラリーマンの必要経費とされる額を差し引いた額で税金の計算をする基本となります。
分かりやすく計算するために次のとおりイメージしました。
・配偶者控除:妻(夫)も給与所得者なので配偶者控除はない・・・0円
・扶養控除:子ども(小学6年生1人)を扶養・・・380,000円
・社会保険料控除、生命保険料控除、住宅取得控除の額・・・計200,000円
・基礎控除:380,000円

このイメージで年末調整された給与所得にかかる所得税を、「平成29年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」に基づき算出すると・・・

・給与所得2,916,000円-所得控除の額の合計960,000円=1,956,000円
・1,956,000円×所得税率10%-控除額97,500円=98,100円

となります。つまり、98,100円が年末調整により確定した所得税になり、これに仮想通貨で得た利益を上乗せして確定申告することになるのです。ちなみのここまでのイメージは年末調整後に会社から渡される源泉徴収票に記載されているものなので、自分自身で計算する必要はありません。

では次に、2017年12月1日に国税庁が公表した「仮想通貨に関する所得に計算方法等について」に基づいて、仮想通貨で得た利益を雑所得として計上するイメージをしてみましょう。

仮想通貨で得た利益を算出するイメージ

算出する条件は次のとおりとします。

1ビットコイン700,000円を4ビットコイン購入(取得価格=2,800,000円)
0.1ビットコインを80,000円で売却(日本円に換金)した。
必要経費はなかったものと考えます。

国税庁は、仮想通貨を売却したときには、売却価格と取得価格の差額が所得金額になるとしており、その計算式を「売却価格-(1BTC当たりの取得価格-支払BTC)=所得金額」と公表しているので、それに基づき計算してみますと・・・

80,000円-(2,800,000円÷4BTC)×0.1BTC=10,000円

となります。つまり、10,000円が仮想通貨により得た所得金額ということになりますので、これに先ほど算出した給与所得を加算します。

給与所得2,916,000円+仮想通貨所得10,000円=合計所得金額2,926,000円

となるので、この金額から所得控除の額を差し引きし直します。

合計所得金額2,926,000円-所得控除の額の合計960,000円=1,966,000円

そして、この金額から再び「平成29年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」に基づき所得税額を算出すると・・・

・1,966,000円×所得税率10%-控除額97,500円=99,100円

となりました。

年末調整分として算出した給与所得だけの所得税額98,100円と、仮想通貨で得た所得を上乗せして算出した所得税額を比較すると1,000円の差が出ましたね。と言うことは、この差額が追加で納めなければならない所得税の額になり、確定申告をした際に税務署で支払う金額だということになります。

まとめ

仮想通貨で得た利益を給与所得に上乗せして所得税を計算するイメージをしてみましたが、いかがでしたでしょうか?「なんだ、たった10,000円追加で支払うだけか・・・」なんて思わないでくださいね。実際にあなたが1年間に仮想通貨の取引をしたときは、もっと複雑になりますから(笑)

それに、確定申告することで住民税では最初から仮想通貨で得た利益分を計上して課税して来ますので、実際にはもう少し税金がかかります。ですから、仮想通貨の取引に関する収支をしっかり記録しておくことだけは絶対に忘れないでくださいね。

なお、仮想通貨で利益を得るといっても、今回のイメージだけではなく、他にもいくつか想定されるパターンがあります。そのパターンごとに仮想通貨による所得金額の算出方法は違いますから、2017年12月1日に国税庁が公表した「仮想通貨に関する所得に計算方法等について」はしっかり理解しておいた方が良いと思います。

それにしても、せっかく私たち庶民がお金をガッツリ稼げる可能性がある仮想通貨が誕生したのですから、もっと税金を安くしたり確定申告の方法を簡単にして欲しいものです。そうすれば、仮想通貨で稼いだ人は気軽に大きく消費するようになりますから、結局はお金が世の中に出回って行き、それが景気の回復に大きく貢献していくことになると思うのですが・・・これって素人考えですかねぇ(笑)

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